【A】上司と部下の間で、「どこまで自分の判断で動いていいか」が仕組み化されていないからです。
上司は、「これくらい察して動いてほしい」と思い、
部下は、「勝手に動いて怒られたら困る」と感じています。
どちらも間違っていませんが、判断の基準が共有されていないため、すれ違いが起きています。
【現場】すれ違いが起きる典型的な場面
例えば、営業部でよくあるケースです。
上司は、「前回と似た内容だから、先に資料を作っておいてくれるだろう」と期待します。
一方、部下は、「まだ指示がない。勝手にやるのはマズいかもしれない」と判断し、手をつけません。
その結果、
- 会議直前に資料が間に合わない
- 上司は不満
- 部下は困惑
という状況になります。
これは能力の問題ではなく、「期待」と「遠慮」のギャップです。
【理由】なぜこのギャップが生まれるのか
このようなすれ違いが生まれるのには、いくつかの原因があります。
- 過去の失敗や注意された経験がブレーキになっている
「前に勝手にやって怒られたから、今回は慎重に」
そんな経験が、部下の判断を鈍らせることがあります。 - 会社の文化が「指示待ち」を強化している
承認がないと動けない、判断すると責任を問われる文化の中では、部下が自発的に動くのはリスクになります。 - 世代や価値観の違い
上司世代は「気づいたら動く」が当然、部下世代は「確認してから動く」が丁寧、だと感じていることも。
お互いに「自分の感覚が普通」だと思っているため、ズレが生まれます。
【対応】カギは「合意のある自由」
「自由にやっていい」と言われても、境界線が曖昧だと、人は動けません。
大事なのは、
「どこまで自由にしていいか」を事前に具体的に合意しておくことです。
例えば、
- 上司:「このパターンなら先に資料を作ってOKだよ」
- 部下:「こういう場合、自分の判断で動いていいですか?」
このようなやり取りを重ねることで、自主性は「丸投げ」ではなく、仕組みとして育っていきます。
まとめ:察するより共有しよう
職場でのすれ違いは、
- 上司の「言わなくても分かってほしい」
- 部下の「言われないと分からない」
という思いのズレから生まれます。どちらか一方の問題ではありません。
「察する」よりも「言葉で合意する」この積み重ねが、信頼関係と自主性のあるチームを作ります。
執筆:埼玉県熊谷市の社会保険労務士・竹内由美子(中小企業の人と職場の課題をサポート)
※職場の状況によって、適切な対応は異なります。
もし、「これはうちの職場だけの問題なのか?」「どこから整理すればいいのか分からない」と感じた場合は、一度ご相談ください。
マネジメントスキル診断
▼職場でのすれ違いを減らすには、まず自分自身のマネジメント傾向を知ることが大切です。
以下の無料診断(10問)では、あなたの強み・改善点をチェックし、明日から実践できるアドバイスも得られます。





