挨拶のない職場の組織病。「挨拶くらい」が一番危険なサイン

「挨拶くらい」と流していませんか?

あなたの会社では、今日、何人が挨拶を交わしたでしょうか。

  • 廊下ですれ違っても、目を合わせない。
  • 「おはようございます」と言っても、返事がない。
  • 上司は黙ったまま通り過ぎる。

でも、こう思っていませんか。
「挨拶くらいで、騒ぐほどのことじゃない」と。

もしそう感じたなら、それは、見過ごされがちな最初の警告です。

挨拶がない職場で、実際に起きていること

挨拶が消えるのは、偶然ではありません。そこでは、こんな空気が広がっています。

  • 不満が言葉にならないまま、溜まっている
  • 「どうせ言っても無駄」という諦め
  • 誰かがやるだろう、という他人任せ
  • 相談しない、報告しない、関わらない

挨拶がない職場では、チームワークも、信頼も、すでに機能していません。
そして一番怖いのは、誰もそれを「問題」だと思わなくなることです。

なぜ大人が挨拶を返さなくなるのか

多くの場合、こんな気持ちが、その裏にはあるのではないでしょうか。

  • 頑張っても評価されない
  • 上司は自分を見ていない
  • この会社に期待していない

挨拶をしないのは、その無言の抵抗、静かな諦めかもしれません。

そしてもう一つ、決定的な理由があります。
それは、上司自身が、挨拶をしていないこと

上司がやらないことを、部下が続けるはずがありません。

「挨拶しろ」と言っても、職場は変わらない

経営者がよく言う言葉があります。
「社員には、ちゃんと挨拶するように、と言っています」と。

でも、ほとんどの会社で変わりません。

なぜなら、

  • 上司が実際にはやっていない
  • 職場の不満が放置されている
  • 挨拶が、個人の気合や善意に任されている

からです。

挨拶が消えた原因は、挨拶ではありません。もっと奥に、組織の問題があります。

挨拶は「入口」

挨拶は、ただのマナーではなく、

  • 心理的安全性の入口
  • 組織の健全度を測るバロメーター
  • 社員が「ここにいていい」と感じられるかどうかのサイン

挨拶が戻らない職場では、どんな制度を入れても、どんな研修をしても、人は定着しません。

挨拶でわかる「組織の健康状態」と取るべき対応

挨拶状況状態対応
挨拶は返るが元気がない➡疲れ・余裕のなさが溜まっている管理職が名前を呼んで、短い声かけを増やす
挨拶を返さない人が目立つ➡不満や諦めが出始めている1on1や匿名アンケートで声を拾う
挨拶する方が浮く➡声を出すことがリスクになっている上司が率先して挨拶を徹底+面談を増やす
挨拶も報連相もない➡組織不全のサイン外部(社労士等)を入れて、管理職・仕組みを見直す

挨拶はマナーではなく、組織の健康指標です。
返ってこない挨拶は、職場からのSOSかもしれません。

まとめ:挨拶が戻ったとき組織は動き始める

挨拶が交わされるようになると、

  • 会話が増える
  • 相談が戻る
  • 空気が変わる

それは、組織が回復し始めたサインです。

「挨拶くらい」と思えるうちは、まだ間に合います。
挨拶が完全に消えた職場は、もっと深い問題を抱えています。


執筆:埼玉県熊谷市の社会保険労務士・竹内由美子(中小企業の人と職場の課題をサポート)

「もしかしてうちの職場も当てはまるかも」と感じたらお気軽にご相談ください。

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