「仕事を教えない人」を投稿しました20250614

仕事を教えない人

仕事を教えない人の問題

仕事というのは、誰が休んでも、担当者が変わっても、

  • 業務に何ら支障が出ない
  • サービスの質が変わらない

ということが大前提です。

そのためには、

  • サブの担当者を決める
  • マニュアルや手順書を整備する
  • 情報共有を日常的に行う

といった「仕組み化」が必要です。

ところが現場には、

「この仕事は私の仕事だから誰にも教えない」
「知りたかったら、見て覚えればいい」

といったスタンスの人もいます。
こうした態度は、周囲に混乱を招き、組織の健全な成長を阻みます。

理由とその影響

仕事を教えない背景には、次のような心理や状況があることが多いです。

  • 「自分にしかこの仕事はできない」という思いこみ
  • 「人に仕事を教えると、自分の居場所がなくなる」という不安
  • 人に頼るのが苦手で、結果として抱え込んでしまった等

その結果、次のような影響が出ます。

  1. 仕事の効率が落ちる
    他人の視点が入らないことで、自分のやり方が絶対だと思い込み、
    改善や効率化の余地に気づきにくくなる
  2. 残業が慢性化する
    非効率なやり方にこだわり、一人で抱え込むため、残業が慢性化します。
    それを指摘すると、「この仕事は時間がかかるのが当たり前」と正当化します。
  3. 人が育たない
    「自分さえわかっていればいい」ので、「マニュアルや手順書を作ろう」
    という発想にもならず、教えもしません。
    ますます属人化が進み、組織にとって大きなリスクとなります。

対応策

仕事を教えない人には、以下のようなステップで働きかけると効果的です。

  1. 具体的な指示をします
    「Aさんとこの業務を一緒にやってください」
    「その過程で、マニュアルやチェックリストを作成してください」
    といったように、やるべきことを明確に指示します。

  2. 次のことを注意深く観察し、振返りをします
    たとえば、
    ・Aさんに対して、高圧的・冷淡・ミスを責める等の
     言動をしていないか
    ・Aさんが困っているときにサポートしているか
    ・フィードバックを通じてAさんの成長を促しているか 等

  3. 改善が見られない場合は、配置転換や退職も含めた対応に進みます。

  4. 【最重要】人を育てた人を評価する」という方針を示します
    この方針を評価基準に落とし込み、教え合う文化を定着させていきます。

実際にあった成功事例

ある中小企業で、ベテラン社員が受注業務を一人で抱え、休むと業務が止まる
という属人化問題を抱えていました。

そこで、上司は以下のような対策をしました。

  1. 新人とベテランをペアで業務にあたらせる
  2. 手順書やマニュアルを一緒に作成させる
  3. 毎週「教え合いミーティング」を開き、みんなで進捗を共有する

最初はベテラン側に抵抗があったものの、

  • 「説明しているうちに、自分の理解が整理され、深まった」
  • 「非効率だった部分に気づいた」

という声が出るようになり、半年後には繁忙期でも業務が滞らず、
残業時間が30%削減される結果となったそうです。

自分の成長へ

部下や後輩が成長すれば、あなたにも時間的な余裕ができます。
その余裕はやがて、

  • より高度な仕事へのチャレンジ
  • より付加価値のある提案
  • マネジメント力や経営者視点の向上

といった「自分の成長」につなげることができます。

「自分だけができる仕事」から「誰でもできる仕組み作り」に変えていくことで、
あなたは周りから信頼され、必要とされる人材になるはずです。

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