Q. 社員が指示待ちになってしまいます。なぜ自分で考えて動かないのでしょうか?

【A】社員が考えなくなったのではなく、「考えても無駄」だと学習してしまった可能性があります。

「言われたことしかしない」
「自分で判断しようとしない」

こうした状態は、能力不足ではなく、過去の経験から、考えるのをやめた結果です。

【原因】社員が「指示待ち」になる職場で起きていること

まず、社長に問いかけます。
こんな傾向はありませんか?

  • 部下の意見を最後まで聞かない
  • 自分と違う意見をすぐ否定する
  • 「それは違う」「やり方が甘い」と結論から言う
  • 最終的には社長の案で決まる

ひとつでも当てはまるなら、要注意です。

この状態が続くと、社員はこう考えるようになります。

「どうせ言っても変わらない」
「考えるだけ無駄」
「聞かれても正解を当てにいこう」

その結果残るのが、イエスマンです。

【結果】イエスマンが増えると、職場はこうなる

イエスマンが増えると、職場はこうなります。

  • 指示がないと動かない
  • 自分から提案しない
  • 最低限の質で仕事をゆっくりこなす
  • 顧客のことより、自分が怒られないことを優先する

社員はサボっているわけではありません。
「考えないほうが安全だ」と判断しているだけです。

そして社長は、こう感じ始めます。

「最近の部下は主体性がない」

ですが、その環境を作ったのは、社長自身かもしれません。

【解決】自主性は「許される」ことで育つ

社員が考えて動くためには、「自由」より先に、心理的な安全が必要です。

その第一歩は、

  • 「あなたはどう思う?」と聞く
  • すぐに評価・否定をしない
  • 採用しなくても「意見として受け取る」
  • 間違った提案でも、その理由をきちんと説明する

これだけで、社員の中にこういう感覚が生まれます。

「考えてもいいんだ」
「言っても大丈夫なんだ」

【実例】社長が変わると、社員の反応は確実に変わる

ある会社では、社長が「結論を言う前に一度黙る」ことをやり続けただけで、

  • 会議で意見が出るようになり
  • 提案の質が上がり
  • 指示の回数が減りました

社員は急に優秀になったわけではありません。
自分で考える余地が生まれただけです。

【まとめ】指示待ちは、社員の問題ではなく「環境の結果」

指示待ち人間ばかりの職場は、放っておくと、判断力が社長一人に集中し、必ず行き詰まります。

でも今なら、まだ間に合います。

  • 正解を言う前に、一度聞く
  • すぐに否定しない
  • 考えることを「許す」

社員が変わる前に、社長の関わり方を少し変えること
それが、指示待ちから抜け出すいちばんの近道ではないでしょうか。

【まず明日から試してみること】

  • □ 会議で結論を言う前に、3秒黙ってみる
  • □ 「あなたはどう思う?」と聞いて、最後まで聞く
  • □ 採用しない提案でも「なるほど」と受け取る

小さな変化から、社員の思考が動き始めます。


執筆:埼玉県熊谷市の社会保険労務士・竹内由美子(中小企業の人と職場の課題をサポート)

※職場の状況によって、適切な対応は異なります。
もし、「これはうちの職場だけの問題なのか?」「どこから整理すればいいのか分からない」と感じた場合は、一度ご相談ください。

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