代休と振替休日の違い/割増賃金・よくある法違反

よくある勘違い

「先週の日曜、休日出勤させたんですよ。代わりに今週休ませたから問題ないですよね?」
山田社長は、社労士にそう言った。

社労士は少し間を置いてから答えた。
「社長、それ、休日出勤をさせる前に決めていましたか? 
それとも休日出勤をさせた後で、休ませましたか?」

「……休日出勤をさせてから、です。でも、ちゃんと休ませてるんだから同じでしょう」

「同じではないんです。そこに、割増賃金が発生するかどうかの違いがあります」

山田社長の表情が、少し固まった。

代休と振替休日の違い

よくある間違いの一つに、代休と休日振替の混同があります。
ちなみに、

  1. 代休とは、休日出勤をさせたに、休日を与えること
  2. 振替休日とは、事前に、出勤日と休日を交換すること

という違いがあります。

割増賃金の違い

次に、割増賃金の違いについてです。

  1. 代休の場合、休日出勤をさせた事実は変わらないので、割増分の賃金は必要です
  2. 振替休日の場合は、事前に出勤日と休日を交換しているだけなので、割増分は不要です。

よくある法違反

次に、よくある法違反の例を見てみましょう。

  • 振替休日
    休日を別の週に振替えたことで、振替えた先の週の法定労働時間(原則40時間)を超えてしまった場合は、その分の割増が必要になります。
  • 代休
    代休をその賃金計算期間内に取らせなかった場合、割増分だけでなく1.0の部分も未払になります。休日出勤をさせる際は、代休を取る日も同時に決め、確実に休んでもらいましょう。
  • 実態は代休なのに、振替休日扱いをして割増分を払っていないケースはよくあります。

他にも細かいルールがありますので、社会保険労務士にご相談ください。

まとめ

従業員は、休日を楽しみにしています。
その日にわざわざ出てもらうのですから、正しく払いましょう。
それだけで、信頼は積み重なっていきます。


執筆:埼玉県熊谷市の社会保険労務士・竹内由美子(中小企業の人と職場の課題をサポート)

「もしかしてうちの職場も当てはまるかも」と感じたら、早めにご相談ください。状況を整理し、必要に応じて改善策や対応方法をご提案いたします。