これまで「嫌われる上司」「信頼される上司」について記事を書いてきましたが、「まとめて読みたい」という声をいただき、今回ひとつに整理しました。ぜひチェックリスト代わりにお役立てください。
はじめに
「なぜか部下が相談に来ない」「職場の空気が悪い」「最近、部下に嫌われている気がする」
こうした不安を抱える上司は少なくありません。
実際に従業員アンケートをとると、上司への不満が圧倒的に多く、しかも業種や規模を問わず共通しています。
一方で、同じような環境にあっても部下から信頼され、チームを成長させる上司もいます。
本記事では、
- 嫌われる上司の典型的な言動
- 「嫌われないようにして」逆に嫌われる落とし穴
- 信頼される上司の行動習慣
を整理し、部下との関係を改善するヒントをお伝えします。
嫌われる上司の典型的な言動
■軽い不満
- 質問すると面倒くさそうな顔をする
- 部下の意見を最後まで聞かない
- 自分が間違えても謝らない
これらは積み重なると「話しかけづらい」「相談できない」という空気を生み、チームが機能しなくなります。
■深刻な不満(パワハラに近い行為)
- みんなの前で怒鳴る、つるし上げる
- 大声を出す、机を叩く
- 何時間も説教する
これは不満というより パワハラ。感情をコントロールできない上司は、組織を崩壊させる要因になります。
■自分本位なマネジメント
- 話を遮る、ダメ出しばかりする
- 自分の価値観を押し付ける
- 注意すれば直ると思い込み、確認しない
- 特定の部下だけをひいきする
- 過剰な期待を押し付け、できないと責める
こうした積み重ねは、部下に「どうせ分かってもらえない」と思わせ、心を閉ざす原因になります。
「嫌われないように」して嫌われる落とし穴
意外に多いのが、「部下に嫌われたくない」と思うあまり、嫌われてしまう上司です。
- ご機嫌をとる
- 言うべきことを言わない
そして、日頃言いたいことを我慢している分、ある日突然爆発する。
その「切れるスイッチ」が読めないため、部下からは「不気味」と思われ、信頼を失います。
結果的に、逆に舐められて「逆パワハラ」に発展することもあります。
信頼される上司の行動習慣
一方で、信頼される上司には共通点があります。
- 聴き切る姿勢を持つ
部下の話を最後まで聴き、共感の言葉を添える。 - 提案型で伝える
「こうしろ」ではなく「こういう方法もあるけど、どう思う?」と選択肢を示す。 - 結果を一緒に振り返る
注意した後は「何を試したか」「なぜうまくいかなかったか」と問いかけ、一緒に改善策を考える。 - 公平に声をかける
特定の部下に偏らず、全員に関心を向ける。 - 期待値を下げて褒める
「もっとできるはずだ」と責めるのではなく、小さな成長を認める。 - 育成を意識する
比較やダメ出しではなく、やって見せ、再挑戦させる。
これらを習慣化することで、部下は「信頼できる上司」と感じ、相談や報告が増え、チームは活性化していきます。
上司自身の変化がカギ
「自分はこうやってきたのだから、部下もできるはず」という考え方は危険です。部下は上司が育てたようにしか育ちません。
上司が変われば、部下も変わる。
信頼関係は、まず上司自身の姿勢から始まります。
まとめ:嫌われる覚悟と信頼される覚悟
- 嫌われる上司は「感情的」「自分本位」「不公平」
- 「嫌われないように」と迎合する上司も、逆に嫌われる
- 信頼される上司は「聴く」「提案する」「振り返る」「公平」「褒める」「育成」
結局のところ、上司に必要なのは 嫌われる覚悟と信頼される覚悟。
仲良しクラブではなく成果を出す場だからこそ、毅然としつつも信頼関係を築く行動が、職場を強くします。
「もしかしてうちの職場も当てはまるかも」と感じたら、早めにご相談ください。
状況を整理し、必要に応じて改善策や対応方法をご提案いたします。
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