はじめに
「うちは従業員とうまくいっていない」と感じている経営者や管理職の方は少なくありません。
実はその時点で、労使トラブルの火種がくすぶっている可能性があります。
ちょっとしたきっかけで関係が悪化し、退職やトラブルに発展するケースもあります。
よくある傾向:否定から入る社長・上司
私がこれまで多くの企業を見てきた中で、従業員との関係がうまくいっていない社長や上司に共通する傾向があります。
それは、
- すぐに否定する
- 「自分は間違っていない」と思い込んでいる
- 「こんなこともできないのか」と見下す態度をとる
といった言動です。
独立して社長になるような人は、業務に関しては優秀な人だと思います。だからこそ、「自分が若いころはもっとできた」と部下を自分と比べてしまいがちです。
その結果、「感謝よりも否定」が先に出てしまい、部下の信頼を失ってしまいます。
人のマネジメントに関しては苦手な人が多い印象です。
なぜ関係が悪化するのか?
マネジメントには、「相手の立場を理解しようとする姿勢」が欠かせません。
いくら正論でも、否定され続けた部下はやる気を失い、やがて優秀な人ほど先に辞めていきます。
一方で、「イエスマン」だけが残ると、組織は形だけ整っていても中身のないチームになってしまいます。
改善のヒント:視点と態度を変える
まず試していただきたいのは、「その人の良いところは何か?」という視点で部下を見直すことです。たとえば、
- 小さな成長に気づき、口に出して伝える
- 日頃の頑張りに「ありがとう」と言葉をかける
- 耳が痛いことを言ってくれる人をあえて側に置く
このような姿勢が、信頼関係の土台になります。
まとめ:信頼が先、厳しさはあと
上司や経営者の仕事は、「感謝を伝えること」「良い点を認めること」から始まります。
その信頼関係を作り上げていれば、たとえ厳しい指導や指摘をしても、部下は「自分のために言ってくれている」と受け止めてくれます。
マネジメントで大切なのは、先に信頼を築くこと。
それができれば、組織は自然と良い方向に変わっていきます。
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