はじめに:同じ「社員」でも、会社への影響はまるで違う
会社の成長は「人」で決まる。とはいえ、その「人」の中にも、実は5つのタイプがあるのをご存じですか?
今回は、社労士の現場でよく見る「5タイプ」と、それぞれへの上手な関わり方をまとめました。
1.いるだけの「人在」
会社に「いる」だけの人。
言われたことはするけれど、自分からは動かない。
よく言えばマイペース、悪く言えば「指示待ち」です。
【関わり方】
- 目標と期待を具体的に「言葉」で伝える
- 小さな成功体験を積ませる
- 「任せても大丈夫」と思える範囲を広げる
放っておけば一生いるだけ。でも、きっかけさえあれば「人材」に化ける原石でもあります。
2. 役立つ人「人材」
仕事を安定してこなし、組織を支える存在。ただし、現状維持に甘んじると伸び悩みます。
【関わり方】
- 定期的に新しい仕事を任せる
- キャリア設計を一緒に考える
- 評価制度でステップアップを促す
このタイプは、“安定の中で挑戦する場”を与えることがカギです。
3.まわりを支える人「人財」
成果だけでなく、周囲を明るくし、チームを動かす人。一人いるだけで空気が変わる、まさに会社の潤滑油。
【関わり方】
- 感謝を「言葉」と「評価」で伝える
- リーダー候補として育成プランに乗せる
- 周囲へのサポート力を「評価」に反映する
正当に評価しなければ燃え尽きてしまうタイプ。裏方ほど、丁寧に光を当てましょう。
4.未来をつくる人「人財(宝)」
リーダーシップを発揮し、未来を切り開く存在。新しい挑戦を恐れず、会社の可能性を広げてくれます。
【関わり方】
- 思い切って裁量を与える
- 投資と信頼をセットで示す
- 失敗しても、会社で守るという姿勢を見せる
育てるには時間も投資も必要ですが、いちばん大切にすべきタイプです。
5.困った人「人罪」
規律を乱し、職場の士気を下げる人。放置すれば、優秀な人財ほど辞めていきます。
【関わり方】
- 早期にサインをキャッチする
- 具体的な改善点を指導する
- 必要なら配置転換や退職を含めた対応を検討する
甘い対応はリスク管理の怠慢で「組織全体の損失」につながります。
まとめ:タイプごとに「どう育てるか」がカギ
同じ「人」でも、会社に与える影響はこれだけ違います。
- 「人在」は小さなきっかけで「人材」になる
- 「人材」は挑戦の機会で「人財」に育つ
- 「人財(宝)」は未来を担う大切な存在
- 「人罪」は早期発見・早期対応が鉄則
あなたの会社には、どのタイプが多いでしょうか?
「タイプに合わせた関わり方」を変えると、組織は早く変わります。
そのために、まずは現状を見直してみることから始めてみませんか。
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