「社員が社労士にだけ相談する理由と改善策/経営者がつくる安心できる職場」を投稿しました20250914

社員の顔が暗い会社は危ない/うまく回らない職場の症状と解決法【社労士解説】

はじめに

「最近、社員が定時になると一斉に帰ってしまう」
「誰も会議で発言せず、沈黙ばかり」
「毎日残業しているのに、利益が全然残らない」

もしこんなサインが出ていたら、会社は“なんとなくうまくいっていない状態”に陥っているのかもしれません。

原因は一つではありませんが、解決の第一歩は 「対話」 です。
現場の声を丁寧に拾うことで、改善の糸口が見えてきます。

うまくいっていないときのよくある症状

会社がうまく回っていないとき、現場には次のような症状が現れます。

  • ミス多発:同じヒューマンエラーが月に2回以上繰り返される
  • 顧客クレームの増加:対応のバラつき・伝達漏れが原因
  • 利益が薄い:残業は増えるのに粗利率が低下
  • 納期遅延の常態化:一部の工程に負担が集中
  • 会議の形骸化:決めたはずのことが翌週には曖昧に

放置すれば、顧客離れ・売上減少・優秀社員の離職につながり、会社は一気に傾きます。

よくある原因

多くの経営者が口にするのは「うちの会社は個人商店みたいだ」という声です。
チームで働いているはずなのに、バラバラに動いているのです。

その背景には次の構造的問題があります。

  • 仕組み化されていない(属人化)
    手順が口伝、マニュアルが旧版のまま。誰かが休むと仕事が止まる。

  • 情報が共有されていない
    引き継ぎ漏れ、伝達不足が常態化。

  • 同じ方向を向いていない
    部署ごとに優先順位が違い、全体最適より部分最適が先行。

結果として、社員は「自分の判断」でしか動けず、組織の一体感は失われます。

改善のためにやるべきこと

この状況を立て直すために、経営者がまずやるべきことはシンプルです。

1. 一人ひとりと面談する

  • 「今の仕事で困っていること」
  • 「会社が良くなるためにできること」

こうしたテーマで丁寧に対話し、社員の声を引き出しましょう。

2. 対話の結果をチームに還元する

個別面談で得た意見を整理し、全体ミーティングで共有。
「みんなで同じ方向に進む」ための目標を再確認します。

3. 小さな改善を一緒に始める

いきなり大改革ではなく、

  • 情報共有のルールを決める(チャットや共有フォルダの活用)
  • 週次10分での短い振り返りを導入する(短時間・高頻度)
  • 見える化:「誰が・何を・いつまでに」をタスクボードで一覧化

小さな成功体験を積み重ねることが、改善の最大のエンジンになります。

やってはいけないこと

  • 叱咤激励だけ:怖くて意見を言えず、現場が黙り込む。
  • 施策の乱発:ルールが毎週変わり、混乱と不信感を招く。
  • 犯人探し:個人のせいにして、本当の原因が見えなくなる

こうした姿勢は「この人、現実が見えていない」と社員に映り、心の距離を広げるだけです。

自己診断チェックリスト:あなたの会社は大丈夫?

  • 同じミスが月に2回以上繰り返されている
  • 社員が「どうせ言っても無駄」と口にする
  • 会議で決めたことが翌週には曖昧になっている
  • 残業は増えているのに利益は減っている
  • 部署ごとに目標がバラバラで一体感がない

※3つ以上当てはまったら「会社がうまく回っていないサイン」です。

まとめ

職場がうまくいかないとき、経営者は仕組みや制度のせいにしがちです。でも、本当の解決は「従業員との対話」から始まります。

  • 本気で聴く
  • 一緒に目標を決める
  • 小さな改善を積み重ねる

この流れを続けることで、組織は必ず変わっていきます。

放置すれば、優秀な社員から辞めていきます。
でも、経営者が一歩踏み出して“聴く姿勢”を持てば、組織は必ず甦ります。

「もしかしてうちの職場も当てはまるかも」と感じたら、早めにご相談ください。
状況を整理し、必要に応じて改善策や対応方法をご提案いたします。

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