はじめに:「目標シート」には人間性が出る
人材コンサルの仕事をしていると、社員の目標や振り返りコメントを読む機会がたくさんあります。
それらは、性格診断みたいなものです。
読むと一瞬でわかります。
「あ、この人、ちゃんと考えてる」
「あ、この人、何も考えてない」
同じ会社、同じ業務でも、書いている内容はまるで別世界です。
なにも考えていない人の特徴
「なにも考えていない」側の文章には、共通のクセがあります。
- 文章がふわっとしている
- ネットで拾ったようなテンプレ文体
- とにかく「私は」「私が」ばかり
- 中身がないのに、妙に自信満々
まるで、「とりあえず埋めればOK」と言わんばかり。読む側としては思わず心の中でつぶやきます。
「それって、具体的にはどういうこと?」
優秀な人は現実を見ている
一方、優秀な人の文章はまったく違います。読むだけで、その人の頭の中の整理整頓ぶりが伝わってきます。
- 会社の課題を具体的に書いている
→ 「売上管理の仕組みが属人的なので、標準化したい」 - その上で、自分がどう関わるかを明確にしている
→ 「まずは自分の担当部分から手順化して共有します」 - “批判”ではなく“提案”になっている
つまり、優秀な人は「自分ごと」で考え、なにも考えていない人は「他人ごと」で書く。
頭の中は文章に正直に出る
文章は隠せません。出てくる言葉で“思考の深さ”がわかります。
- 抽象的な人 → 思考が浅い
- 具体的な人 → 現実を見ている
- 感情ばかりの人 → 自分中心
- 事実+提案を書く人 → 組織視点
結論:考えている人は、仕事でも伸びる
考えて書ける人は、現場でも考えて動きます。だから成長が早く、信頼される。
一方、なにも考えていない人は、“やらされ仕事”のまま一年が過ぎていく。
言葉には、その人の仕事観が出ますね。
まとめ
目標シートは、あなたの思考がバレる書類です。「何を書くか」でなく、「どう考えているか」がすべてを語ります。
執筆:埼玉県熊谷市の社会保険労務士 竹内由美子(中小企業の人と職場の課題をサポート)
「もしかしてうちの職場も当てはまるかも」と感じたら、早めにご相談ください。
状況を整理し、必要に応じて改善策や対応方法をご提案いたします。
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