職場の人間関係が悪くなる原因はいろいろありますが、
その1つに、「部下に期待しすぎる」というのがあります。
部下に期待しすぎる
実際にあった事例をお話しします。
最低賃金で雇っているパートさんに、通常業務だけでなく、
なんでもかんでも(私的なことも)頼んだりする社長さんがいました。
なんでもかんでも頼むと、パートの時間内ではできません。
能力的なことではなく、業務量的に無理でした。
それなのに、
- 「できないのは能力が足らないからだ」
- 「もっと勉強しろ」
- 「最低賃金でも高いぐらいだ」
と無茶なことを言ったりします。
パートさんの思い
このような扱いをされたパートさんは、
「パワハラだ! 私はこんなにやってあげたのに!」と不満が爆発し、
さらに精神的に参り、突然退職を言い出しました。
また、社長を困らせたくて、労働局などに相談もしていました。
・・残念ですが、このようなケースはよくあります。
原因
このような言動をするのは、そこそこ仕事ができる社長さんに多かったように思います。
「自分ができてたんだから、あなたもできるはずだ」と。
しかし、短時間・最低賃金で働かせているパートさんにあれもこれも要求して、
できないと「自分にできたんだから、これぐらいのことできるでしょう!」
と責めるのは理不尽・身勝手すぎます。
対応策
対応策としては、
- 部下に必要以上の期待をしない
- 自分と比較して責めない
- 約束と違う仕事をなんでもかんでも押し付けない
- やってもらいたいのであれば、できるように教えましょう
そうでないと、
「なんでできないの?」「なんでわからないの?」
と社長自身のイライラが募り、パワハラ行為にエスカレートしてしまいます。
その結果、裁判沙汰になったこともあります。
また、部下を深く傷つけてしまいます。
最悪の場合、社会復帰できなくなったりします。
まずは期待値を下げましょう
一番いいのは、社長自身の部下に対する期待値を下げることです。
ここでは、そのメリットを考えてみます。
- ほめるところが見えてくる
- 実際にほめると人間関係が良くなる
- 部下も自信がつき、さらに成長していく
- 部下との信頼関係も深まり、仕事がスムーズに回りだす
- いろいろ任せられるようになる
いかがでしょうか。
まとめ
上記のようなメリットがあるのに、
部下への期待値を下げられない人は多いです。
それは、「期待値を下げると、さらに仕事ができなくなるのではないか」
と不安になるからではないでしょうか。
期待値を下げないでトラブルになるのと、期待値を下げることで部下が成長するのと、
どちらを選択した方が組織のためになるのでしょうか。