「問題社員を放置しないために~社員としてできること~」を投稿しました20250706

【アンケートで判明】社員が本音で語る「上司・会社への不満7選」と職場改善のヒント

はじめに

中小企業で人事制度を整える際、多くの経営者や管理職が見落としがちなのが「社員のリアルな声」です。

私は人事制度構築の前に、必ず社員アンケートを実施しています。すると、どの会社でもよく出てくる上司や会社への不満が、いくつか共通していることに気づきます。

この記事では、そうした社員の本音7選をご紹介するとともに、職場改善の具体策もお伝えします。ぜひ、あなたの会社の“働きがいある職場づくり”に役立ててください。

1.不公平な対応がやる気を削ぐ

上司の中には、同じミスをしたとしても、人によって対応を変える人がいます。
たとえば、

  • 気が弱い社員には厳しく叱る
  • お気に入りの部下には見て見ぬふり
  • 逆に反抗的な部下には関わろうとしない

こうした対応のばらつきは職場に悪影響を及ぼします。
社員同士の信頼関係が崩れ、結果的に以下のような空気が蔓延します。

  • 職場がギスギスする
  • 助け合うことがなくなる
  • 何かあると誰かのせいにする

【改善策】
管理職への教育が不可欠です。変わらなければ降格・降職の判断も視野に入れましょう。

2.会社のビジョンが見えない

優秀な社員ほど、「この会社はどこを目指しているのか」を知りたがります。会社の将来を、自分事のように考えているからでしょう。このような社員からは以下のような声がよく上がります。

  • 「会社の将来の方向性がまったく見えない」
  • 「行き当たりばったりなのであれば、転職を考える」

一方、何も考えていない社員からは、

  • 「べつに不満はありません」
  • 「わかりません」
  • 「私の給与はどうなるのでしょうか?」

です。

【改善策】
社長がビジョンを語らなければ、未来をつくる人材から辞めていきます
まずはトップが方針を明確に宣言することが最重要です。

3.評価が不透明で納得感がない

「頑張っているのに報われない」と感じる社員は多くいます。

  • なぜこの給与額なのか?
  • なぜこの賞与額なのか?
  • 何をしたら評価されるのか?

これらの声を放置すると、社員は以下のように変化します。

  • 最低限の仕事しかしなくなる
  • 反発する、さぼる、徒党を組む、背任行為をするようになる
  • 仕事の質の低下、ミスやクレームの増加
  • 新しい仕事にチャレンジしない

【改善策】

  • 評価基準を「見える化」し、どう行動すれば評価されるかを明確にする
  • 最低年2回、人事評価とフィードバック面談を実施し、対話をする場を設ける

まずはここからやってみましょう。

4.属人化で現場がまわらない

〇〇さんが休むと仕事が止まる」、この状態が慢性化している職場は要注意です。

属人化の弊害は以下の通りです。

  • 顧客に迷惑がかかる
  • 残業を減らすよう部下に指導しても、「無理です!」しか言わず改善されない
  • 辞められたら困るのでつい甘やかし、その結果モンスター化し職場崩壊

【改善策】

  • 業務の見える化:その人にしかわからないブラックボックスを廃止
  • 業務の整理:無駄・不要な業務の廃止、仕事に優先順位をつける等
  • 情報共有:言った言わない、業務のダブりを防ぐ
  • マニュアル化・システム化:効率、生産性アップ
  • 定期的なジョブローテーション:多能工化、全体的なスキルの底上げ

このような地道な努力や改善が、やる気のある部下の心に火をつけます。
そして、やる気のない部下は居づらくなって辞めていきます。

5.個人情報の管理が甘すぎる

信頼を失う最大の要因が、個人情報のずさんな扱いです。

  • 給与明細を鍵のない引き出しに保管
  • 給与情報を口外する担当者
  • 履歴書が人事担当者の机の上に置きっぱなし

こういったことがあると、職場の秩序が一気に崩れます。

【改善策】

  • 経理・人事担当は信頼できる人物を配置
  • 定期的な誓約書の取得と教育を徹底

6.役職者が「肩書きだけ」になっている

部下から上司への要望として多いパターンを、いくつかご紹介します。

  1. 率先して行動してほしい(お手本になって!
  2. 部下のサポート、フォローをきちんとしてほしい(丸投げはダメ
  3. 褒める・注意するをきちんとやってほしい

【改善策】

  • 就業規則に役職者の「役割」を明文化
  • 評価時にその役割を果たしているかを確認

7.情報共有がされていない職場

情報共有の不足はミスや無駄を生みます。「伝えたつもり」「聞いてません」は職場をギスギスさせる大きな要因です。特に、パートやアルバイトへの情報伝達が抜けているケースが多いです。

【改善策】

  • 書面や共有ツールを活用し、誰に何を伝えるか明確にする
  • 「雑談」ではなく、業務の話を共有する文化づくりをする

まとめ:職場改善は「不満の把握」から始まる

この記事でご紹介した7つの不満は、どの中小企業にも起こり得ることです。
そしてその多くは、「少しの仕組み化」と「上司の意識改革」で改善できます。

あなたの会社でもまずは社員の声に耳を傾け、「制度」や「対応」を見直してみてはいかがでしょうか? 職場改善の第一歩は、“本音に向き合う勇気”から始まります。

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