はじめに
管理職の方々に、考課者研修をすることがあります。
そのときの反省の弁で多いのが、「これまで、好き嫌いで評価してたかも」です。
これは、多くの職場で起きている問題です。
評価に納得できない部下はどうなるか
部下は自分の評価に納得できないと、
「嫌われているから低く評価されるのでは?」と感じがちです。
その不信感はやがて行動にも現れます。
- 上司の指示に従わなくなる
- 注意されても「私が嫌いだから怒っている」と受け取る
- 正当な指導も「パワハラだ」と受け取る
このように、なにかにつけて反発してくるので、
ミスの原因分析や対策の話し合いなどができなくなり、
職場の空気も悪化していきます。
対応策
どんなに厳しい評価をしても、本人が納得できていれば問題にはならず、
さらに改善策の提案や励ますなどの対応をすれば、
部下は前向きに取り組んでくれます。
しかし、人間は感情がどうしても先に立ってしまうので、
なかなかうまくいかないのが本当のところです。
そこで、部下に納得してもらうためのいいツールがあります。
それは、人事考課表(評価シート)です。

人事考課表は、そこに書かれているチェック項目を
- やった/やっていない
- できた/できなかった
- どの程度できたか
といった事実ベースで判断することで、感情的なブレを防ぐことができます。
また、評価後に改善点のアドバイスや具体的な励ましがあることで、
信頼関係も育まれます。
まとめ
人は感情の生き物です。意識しないと評価に感情が入りがちです。
だからこそ、「誰が評価しても同じになる仕組み=人事考課表」が必要です。
部下に納得してもらえる評価は、信頼と成長を生みます。
感情ではなく、事実で伝える評価を心がけましょう。
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